2012/11/14

【SEO対策】キーワードで上位表示、本当にしても大丈夫ですか?





「アクセス数を増やすためにSEO対策をやりたい」

ECサイト(ネットショップ)を運営し始めると、よく出てくるお話です。とりあえず開店したらたくさんの方に訪れていただきたいと思うのは、インターネッ ト上で販売をするECサイト(ネットショップ)に限らず、リアルの店舗を開店したときでも抱く共通の想いです。もちろん、SEO対策は重要なことですし、 売上アップの一番簡単な方法は来店者を増やす事であることは間違いありません。しかし、売上がアップしてもその集客のために費用を投資しすぎて利益が減っ ていては意味がありませんし、集客だけに目を向けた施策は必ずと言ってよいほど失敗します。





■サイトの動線は整備されていますか?魅力的なサイトになっていますか?

 

SEO対策は検索エンジンで目的のキーワードで上位表示させる、流入強化手法です。あくまで も、サイトに訪れるまでの施策でありそれ以上でもそれ以下でもありません。つまり、そこから先は当然のごとくWebサイトそのもの、ECサイト(ネット ショップ)そのものが迷わないよう、そして魅力的な商品をお客様がわかるように陳列されているか、適切な提案があるかなど、ECサイト(ネットショップ) そのものの力量を問われます。もし、SEO対策に成功して目的のキーワードで上位表示を果たしたサイトが陳腐な商品しかなく、購買の途中で迷ってしまうよ うなECサイト(ネットショップ)だったらどうなるでしょうか?もう、ユーザ(お客様)は二度と訪れてはくれません。上位表示されなければまだたくさんの 人が訪れる事もなく、潜在顧客のままで一気にお客様を失う事がなかった物が、SEO対策のおかげで逆に顧客を失う事になるのです。そう、Webサイト本 体、ECサイト(ネットショップ)本体が未整備なままでSEO対策や広告出稿などで流入強化を行なった場合、マイナスブランディングになってしまうので す。ですから、開店から完璧である必要はありませんしある程度のトライアンドエラーは必要ですが、SEO対策を始めとする流入強化策はじっくりとタイミン グを見計らって行なう必要があります。

■検索エンジンが目指すものとは?

 

SEO対策というとどうしても内部対策・外部対策を駆使して、自社ECサイト(ネットショッ プ)を上位表示させる事ばかりを考えてしまいます。SEO対策の目的がそういうものなのですから致し方のないことではあるのですが、けれどもECサイト (ネットショップ)自体の目的は上位表示ではないはずです。あくまでも、お客様の流入経路を増やし、確保し、スムーズにECサイト(ネットショップ)に訪 れてもらって、楽しい買い物体験をしてもらうことが、ECサイト(ネットショップ)サイトの目的です。ですから、前述のように流入だけで見るのではなく、 流入後のサイトの設計、運用までを考えてSEO対策を施すべきということです。

では、見方を変えてみましょう。
検索エンジンは何を目指しているのでしょうか?
検索エンジンが行ないたいのは「世界中に散らばる魅力あるコンテンツを、検索を使うユーザに届ける事」に他なりません。検索エンジンとてインターネットの 中の一つのツールです。ツールである以上、使う人のことを考え、目的を達成するために作られているのはECサイト(ネットショップ)となんら変わりはあり ません。さて、その検索エンジンに、とあるキーワードでSEO対策をかけたサイトが上位表示されたとします。しかし、そのサイトは実はそのキーワードに対 しては真摯な姿勢で作られたコンテンツはありません。ということは、ユーザのためになるコンテンツは存在しないという事です。これは、検索エンジンにとっ ては由々しき事態なのです。もしこれが続けば「あの検索エンジンはだめだ。使えないサイトばかり表示される」となり、検索エンジンの評価はみるみるうちに 下がっていきます。評価が下がれば、ユーザは使ってくれなくなります。使ってくれなくなればアクセス数が減り、検索エンジンサービスとして重要な広告サー ビスが成り立たなくなります。

■あなたのECサイト(ネットショップ)はそのキーワードについて上位表示に値するサイトですか?

 

全てをユーザ(お客様)の目線からスタートして考えてください。
検索エンジンにそのキーワードについての魅力が無いサイト(ページ)がひっかかるということは、検索エンジンを使っているユーザの失望を買い、検索エンジ ンサービスの企業の評価まで下げてしまいます。これは逆説的に言えばユーザ(お客様)の立場に立って考えれば、そのECサイト(ネットショップ)は上位表 示されてはいけないのです。仮に小手先のテクニック、スパムのような行為で一時的に上位表示されても、そのサイトが魅力的なコンテンツを提供できていない のであれば、いずれ検索エンジンの表示結果からは外されてしまいます。なぜなら、検索エンジンはユーザんために魅力あるコンテンツを上位に表示されたいか らです。

■そのキーワードに対する知識、スキルはありますか?

検索エンジンがキーワードに沿った魅力的なコンテンツを求めているのであれば、逆に言えばその キーワードに対して魅力的なコンテンツをたくさん用意すれば良いのです。もちろん、SEO対策の肝と言える内部対策や外部対策、リンクを集める事や適切な テキストによるマークアップなど重要な事ではあります。しかし、基本的には検索エンジンに好かれるコンテンツをたくさん作る事が重要なのです。

では、「魅力的なコンテンツ」とはどこにあるのでしょうか? それは大概、外にあるものです。例えばサッカーの知識をまとめたサイトをつくるとします。「サッカー まめ知識」で上位表示させるにはサッカーのまめ知識 をたくさん有してなければいけません。インターネットで探せますが、インターネットにある情報はすでに探されている可能性があります。それでは上位表示さ れません。他にあるコンテンツなら上位表示をさせる意味がありません。インターネット以前にコンテンツを作るための知識がないのであれば、コンテンツは作 れないのです。ですから、前述の『外』というのはまだ『インターネットの外』ということです。

これはアパレル業界でも同じです。「Aブランドで上位表示させたい」という依頼や要望は大変多いのですが、本家のブランドより上位に来てしまっでも良いの でしょうか?そのブランドの商品をよりたくさん抱えるサイトより上位に表示されてしまって良いのでしょうか?そのECサイト(ネットショップ)はその後も 上位表示され続けるでしょうか?本来、これはインターネットの外側にある事実、実力なのです。検索エンジンで上位表示をする、つまりインターネット上でそ のブランドにおいて有名になるということは、内部対策や外部対策よりその前に、経営戦略としてそのブランドに対するアプローチを考えるのが本筋です。仮に そのブランドの商品を他店を圧倒する100種類の豊富な在庫を抱えていれば、それほどギミックを効かせたSEO対策をせずとも上位に表示されるはずです。 なぜなら、そのブランドの商品ページを大量に用意でき、お客様がたくさん集まり、更新頻度が上がり、自ずと外部からのリンクも増えるからです。

SEO対策の一番基本的な施策は、そのキーワードに対して魅力的なコンテンツを多数用意し、頻繁に更新をすることです。それを実現させるのは内部対策でも 外部対策でもありません。魅力的なコンテンツを配信し続けられる、ビジネスとしての力です。ECサイト(ネットショップ)において、まず何よりも重要なの は経営戦略、ビジネス戦略なのです。

SEO対策に走る前に、今一度冷静になってご自身のECサイト(ネットショップ)の強み、弱み、今後の展望をきちんと設計してみてはいかがでしょうか。

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